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帝国ホテル ランチショー その2


出演は6人。

最後が深江ゆかさん。
その前が山田直毅さん。

どちらもブログで存じ上げている方。

私がシャンソンのお稽古を始めて
曲を検索したりしているときに
HPにぶつかったり、ブログに出会ったり。
以来、ブログは1回も欠かさずに読ませていただいている。

山田さんはいつもお忙しくされている様子だが
文章が誠実で優しい。
写真の雰囲気からも、優しく甘い声を勝手に想像していた。

1部の曲は
「バラの咲く庭」
「魔天楼」

声はしっかりしんのある男っぽい声。
それを柔らかさで包んであるように感じる。
何より、声量と声の伸びがすごい。

ああ、いいなあ。
こういう声で歌われるんだ‥

これから文章を読んだら、
今日の声で聞こえてくるんだろうと思う。


さあ、会場のおまちかね。深江ゆかさん。

一番前の席の特権で、大きくしっかり見える。
最初の曲は「パダンパダン」
それだけで惹きつけられていく。
私でも何度か聴いたことがあるはずなのだが、
この曲、こんなに素敵だったっけ?
と思いながら、聴く。
普段から伴奏をされている藤原さんのピアノと
声が1つに融け合って
最初から1つのもののようにぴったりしている感じがする。

「遠い島」
「枯葉によせて」の3曲。

「枯葉によせて」は、言葉も雰囲気も
静かな、もっと地味な感じの曲だと思っていた。
そんなことは全くなかった。
強い意志の感じられる曲だった。

CDで歌は聴いたことがあったし
その歌詞集に写真も何枚か載っていた。
(たぶん、もう少しお若いころの)

でも。でも。
生の深江ゆかさんは、もっときれい!
もっと魅力的。
声も歌も、CDより、もっともっと、いい。

100人を超える会場の空気をつくり
その手に握り、惹きつける。
会場の空気がすべて「深江ゆか色」に染まる。

すごいなあ。
すごいなあ。

山田さんも深江さんも、生がとっても、いい。

遠路はるばる、病身にムチ打って(笑)出てきた値打ちがあった。


1部が終わって、背中がものすごく固まってた。
緊張して聴いていたのだろう。

ちょっと落ち着いて周囲を見渡してみると
ステージの正面のテーブルも「東京様」とカードが見える。
後ろの方にもおられるようだ。

同じテーブルの方のお話によると
教室の生徒さん達で
そのお仲間の2人の方が、
郷里が?関西で、昨日大阪でジョイントコンサートをされたらしい。
で、2日にわたって東京から来られているとか。
みなさん、熱心なのだと感心する。


さて、2部が始まる。

山田さんの曲は
「ダニーボーイ」
「アムステルダム」

深江さんは
「枯葉」
「心の糸」
「アデュー」

深江さんの「言葉」「セリフ」はとっても、いい。
深いのだ。
ご自分で訳詞をしておられる作品がたくさんあるので
「枯葉」も、趣が異なる。
独自のセリフにフランス語の歌‥
こんな「枯葉」‥ 歌ってみたいなあ。

1部も2部も真ん中の曲は少し激しい感じ。
でも、しっとりした曲の方に、意思の強さを感じた。

どれも、ほんとによかった。

ピアニストの流れるような指先を見るのが好きな私の目を
ピアニストに向けさせない。
歌っている間は、空間は深江さんの支配。

藤原さんのピアノもとってもよかった。
ピアノの音色は、とても優しく温かい感じを受けた。
シャイな方で、
深江さんが賞賛の言葉を向けられると
照れて会場に背中を向けられるのが可愛らしい。
曲の間奏はすばらしかった。

何といっても音楽の知識がない私の感想なので
単純な言葉しか出てこなくて申しわけがない。
わかる人が書いたら、
もっと内容も深みもある感想になるだろうに。


3曲が終わってアンコール。

今日、始まる前にリクエストがあったらしい。
でも、楽譜の準備がなかったそう。
それでも藤原さんは、「大丈夫だよ」と。

「人生は過ぎゆく」

そして最後に全員でクリスマスソング。

たっぷり2時間。


広間を出るとき、初めてのご挨拶。

深江さんは
ブログで何度か書き込みをしただけなのに
ちゃんと覚えていてくださった。

山田さんにも初めてのご挨拶。
チケットではギリギリにご無理を願った。
不調の私を心配してくださった。


帝国ホテルの周囲は川に沿って遊歩道があったり
おしゃれなお店があったりするのだが
今日はすべてシャットアウト。
一目散に自宅へ。

背中から肩、首にかけてカチカチに固まってしまったので
必然的に頭がキンキンを痛む。
こんな時に買い物や何やと欲張ってはダメ。

今日は歌が聴けたんだ。
初めてのランチショーへ行けたんだ。

深江さんにも山田さんにもお会いすることができたんだ。

私にしては上出来の1日だった。

‥ ‥

深江さんのブログは、ざっくばらんにストレートに
日々のあれこれを書いておられる。
深夜に戻って、事務所で明け方までデスクワーク。
そんなハードな毎日が綴られていて
私はもっと固い雰囲気の方かと思っていた。
CDではぐっと抑えた感じの歌い方のように思ったし。

けれど、今日、生のステージを拝見して
勝手な想像は美しく裏切られた。
強さを持った華の在るスターだった。
そうしてみると、
このようなステージのあと、デスクワークができる‥
別の意味で強い方なのだな、と感心した。
この美しいギャップで、
ブログを読ませていただくのが
よりいっそう、楽しみになった。

by sararaM | 2008-12-19 01:22 | シャンソン | Comments(4)

Commented by summerbunny at 2008-12-20 22:08
ランチショーの感動が伝わってきました。
一人でじっくりと歌い手さんの世界を堪能する・・・っていいですね。
しかもブログでご存知なんて、さらに特別感がありそう。
こういう時間を、あえてとることが日々の生活に張りと潤いをもたらしてくれるのだと思います。
私もいつか、一人でランチショーに行ってみたいです。
Commented by sararaM at 2008-12-20 23:20
☆ summerbunny さん
私は何でも一人で、の方が多い気がします。
ちょっとさみしい時もありますが
誰に気を遣うことなく、その世界に浸ることができますから。
夜、おでかけできたら、機会は何倍にも広がるのですが
一応、自分の楽しみは、平日の昼間に限定しています。
summerbunny さんは、もっと多くの世界を
お持ちのように思うのですが。
Commented by sarah000329 at 2008-12-24 14:15
深江ユカさん懐かしいです。
新人の頃に何度か巴里野郎でご一緒させて頂いた事があります。
素敵な方なんですよぉおお~。
CDを購入した時は名前のサインを入れてくださって、ギューってhugして
くださいました。
藤原さんも大好きなピアニストさんです。優しいんです音が。
Commented by sararaM at 2008-12-24 17:45
☆ SARAHさん 
深江さんと共演されたのですね。すごい!
その頃より、もっと素敵になられているんじゃないかなと思います。
多分私よりお姉さまでいらっしゃると思うのですが
とってもキレイ!
藤原さんのピアノ、やっぱり優しくて暖かく感じたのは
間違ってなかったのですね。よかった。
再来年にまたお見えになるそうです。
あ、SARAHさんは東京へ行かれるから
お目にかかる機会はおありなのでしたね。