「逢いびき」


4月の練習記録。7日。

シャンソンを架け橋にして親しくしていた友人が急逝して3日後だった。
すぐに涙があふれてきて、家から出たくなかった。
でも、行かねば。

彼女が練習を始めようとしていた「逢いびき」を握りしめて。
全く歌えないレベルなので、メロディ付き伴奏をお願いし、持って帰る。
同じ音の上下が続く私の苦手なタイプの曲。
だけどきっと、練習している間は彼女と一緒にいられるだろう。

竹下ユキさんの歌で。

https://www.youtube.com/watch?v=az_ubE0Fm70


あとは、1年前に自分の課題曲として半年くらい練習していた
「パリの空の下」
歌えるというところまで行き着く前にステージ用の曲の練習に入り
ストップしてしまっていた。
歌ってみると、以前たどり着いていたところから何歩か
下がってしまっているようだけど、またぼつぼつと。

私はやはり音程が危うい。

例えば、ド・ミ・ソ・ド・ソ・ミ・ド と、ドの音だけもらってスタートすると、
戻ってきたときに「ド」に戻れない。
微妙に、時に激しく、ずれてしまう。
こんなだから、自分で歌っていて、
いつの間にか転調しているような感じになってしまうのだなあ。

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久しぶりに録音して聴くと、
なんでこんなに下手くそで進歩がないのだろう・・と
何もかも投げ出してしまいたくなる・・ことがある。
今までもよくあったことなのだが
ネットを通じての歌の仲間の叱咤激励に支えられて
気を取り直して、やってきた。

冒頭の、彼女が歌を歌いながら大きな病気と闘っていたのも
私が歌を続けている大きな理由であったようだ。

あったようだ・・というのは、
彼女がいなくなって、
何とも、力が抜けてしまい、
私はなぜ、こんなに苦手な歌を苦労して練習しているのだろうと・・
思ってしまったから。

彼女は私が歌うことを楽しみにしてくれたし
きっと今も、そうだろう。
彼女がいなくなったことが、
私が歌わなくなる理由になったりしたら、哀しむだろう。

だけど、何とも頼りなく、元気が出ない日々なのだ。



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by sararaM | 2015-04-29 18:12 | シャンソン | Comments(2)

シャンソンクリニック3月4月

記録が滞っている。
書いておかねば5月のクリニックがやってきてしまう。

三宮で開催されているピアニスト吉田さんの講義。
とても親切丁寧で、素人にかみ砕いて話をしてくださる。
何もわかっていないような質問にも1つ1つ応えてくださる。
歌えるところは多々あれど、私はこの講義が好き。

1月2月は体調不良から脱却できずにお休み。
3月はライブ直後だったけれど、勢いで頑張った。

2月の、リズムの実戦を逃してしまったのは残念。
3月はリズムの講義(理論編)

もう私の知らないことばかり。
いや、それがリズムを表す言葉だと認識していなかったり。
「黄昏のビギン」のビギンて、リズムを表す言葉だったのね・・

詳細は、理解していない私が書くと誤りが多くなりそうなので
吉田さんのHPのまとめにリンクを貼らせていただく。
(ご了解いただいています)

http://44day.blog.fc2.com/blog-entry-66.html

それぞれのリズムを表す言葉に対して、例えばこの曲、と
その場で弾いていただけるので、雰囲気がとてもよくわかる。
吉田さんのまとめのページにはそれぞれの曲にリンクが貼られているので
そこをクリックすればその曲を聴くことができる。
なんて親切なんだ!と、私は感動してしまう。

さて、この日私は、ライブで歌った曲をおさらいした。

こちらで初めて歌う「百万本のバラ」と
昨年とはテンポと歌い方が少し変わった「赤とんぼ」

「百万本のバラ」は松山善三さんの訳詞で歌ったのだが、
そのあと、誰の訳詞?と尋ねてくださった。
こちらも、いいね、と。
歌詞を聴いていただけたということがうれしかった。

「赤とんぼ」は、曲そのものについて
いい歌やね~ と、菊地陽子さんのお名前や
フォークデュオ IN THE WIND の名前をメモされた方がおられた。
前回はそういう反応がなかったので、
何か月かの練習で、自分の歌が少しは深まったのかなとうれしい気がした。


4月 楽譜の種類

友の急逝で、何もしたくない時だったが、
それで休んでしまっては彼女に叱られそうで。
いや、彼女を哀しませそうで。
自分を叱咤激励して、出かけた。

私たちが出会う楽譜は、楽譜集によりさまざまな書かれ方がされている。
私など何も知らないので、そのまま持って行けば伴奏をしてくださるのだと思っていたが、
実はそうではない、と。
たまに、歌う会などで、数枚以上の譜面をつなげて出される方を見ることがあるが・・
あとは、伴奏してくださる方が、その曲やシャンソンをどのくらいご存知かということも。
リズムを表す言葉も、その手助けになるということらしい。

まとめを頂戴する。

http://44day.blog.fc2.com/blog-entry-68.html


この日は、3月に歌った「百万本のバラ」の原曲にあたる
「マーラが与えた人生」を。
まだ歌詞そのものもカードを見ながらだし、自分で練習もしていないのに
ほぼぶっつけ本番で練習させていただく。
百万本のバラとは、構成が違うので、
口頭で順をお話したら、簡単なメモ書きを加えて、演奏してくださった。
かなりご面倒なわがままを言っている。
ごめんなさい。
何語かわからない(ラトビア語?)部分も、聴いた音と文字で適当に。
でも、一度、ちゃんとピアノで歌ってみたかったのだ~
新しく譜面をつくって、スタートしよう。

https://www.youtube.com/watch?v=Isn2Trf5JNI



もう1曲はシャンソンの「ひまわり」を。
ご存知ない方がほとんどだった。

今月はメンバーが先月来られていた方ばかり。
どこでも単独で参加して、たいていじっと黙っている私も
少しは会話ができるかな・・という感じ。

みなさん持ち歌が豊富。
いつも原語で歌われる方は、
イタリアの歌でも北と南は発音が違うから覚えるのが大変、とおっしゃる。
そうなのね~
何人かはピアノとヴァイオリンのライブステージに参加されるご様子。
私は、年1がいいところかな(笑)

なごやかに散会。

また行けるといいな。






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by sararaM | 2015-04-18 11:35 | シャンソン | Comments(2)

またね


4月だというのに信じられないような冷たい雨。
東京は雪だという。

今日、私の大切な友人が、空に還る。
なのに私は大阪にいる。
体調不良でどこへも行けない自分を、
これほど悲しく、悔しく思ったことは、いまだかつて、ない。

あまりにも急な知らせだった。

彼女は10年にわたる癌との闘病生活で
数えきれないほどの手術を越え、抗がん剤の副作用と闘ってきた。
けれどそれは彼女のメインではなく、
シャンソンを学び、ステージに立ち、
ライブを聴きに行き、
絵を教え、また、描き。
びっしりのスケジュールの中に
手術の日程をもぐりこませる、治療法があれば果敢に立ち向かう、そんな人だった。
いつも笑顔で、人を愛し、思いやりにあふれ、人に愛され、慕われる。
彼女を中心に人の輪は広がり、彼女の友人はつながる。
そうして、私にもどれほどの新たなつながりができたことか。

SNSでの彼女の日々の日記は、
闘病記録であり、歌の記録であり、生きた記録だった。
この何年も、その日記とともに私は彼女とともにあり、
喜んだり、悲しんだり、心配したり、また励まされたり、した。
そこに集う友人たちは
みなそれぞれに離れていても
誰よりも彼女の日々を知り、気持ちを知り、
お互いに分かり合っていたことと思う。

前日、
最後の抗癌剤が効かなくなり緩和ケアへ移行することを
彼女は日記で報告した。
静かな、日記だった。
私たちは彼女の病気の重大性を承知していたが、
まだまだ一緒にいられる時間はあると思っていた。
緩和ケアの宣告は、遠くないいつか、の、彼女との別れを意味し、
その日を覚悟しなければならないのだと、みな、泣いた。

それでも、5月にも6月にも彼女のステージは予定され、
抗癌剤から解き放たれた彼女が
楽になった身体で、気持ちよく歌を歌い、美味しいものを食べられ
穏やかなときを過ごせるのだと、
自分たちの気持ちを切り替えようとしていた。

その翌朝、彼女は突然に、
あまりにも突然に、旅立ってしまった。

短かった今年の桜が舞い散り始めた4月4日。
桜吹雪とともに。


こんなに泣けるのかと思うくらい、泣いた。
残念だとか淋しいとか、そんな言葉では決して、ない、
大きな喪失感。
自分の一部が持って行かれてしまったような感覚。
なのにまだどこかで信じたくない自分がいて。
さまざまな気持ちがないまぜになり、私を占領する。

この文も、毎日書こうとしては、書ききれなくて。

こんな私を彼女が喜ばないことも知っている。
体調が整わない私が
たまに花を見に行けた、歌を歌いに行けた、
そんなことを誰よりも喜んでくれた彼女だった。

だからと言って、今日から頑張りますとは、まだ言えない。
もうちょっと、ごめん。
もうしばらく、泣かせてください。


でも、1つだけ。

彼女が練習しようとしていた「逢い引き」
私が苦手な歌だけど、
あなたを思って、練習します。


またね。

いつか逢う日まで。

少しはうまくなったね、と言ってもらえるように。
ゆっくりでも、練習は続けるから。





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by sararaM | 2015-04-08 10:51 | 日常 | Comments(2)