弦の調べに



オフホワイトの中折れ帽を被り
三つボタンのスーツの紳士が弓を構える。
やわらかに弦に下ろされた弓は、えもいわれぬ調べを奏で始める。





終わって、みんな口々に言った。
「気持ちよかった~」

間奏はあまりにも美しく心地よく
思わず、そのまま聴いていそうになったと。


優しさがにじみ出ているような演奏だった。
私たちの拙い歌唱が、戸惑うことのないように
ほんとうに気遣いながら演奏を入れてくださっているような感じを受けた。


最初の発表会で、初めてピアノ以外の楽器、
ドラムとベースがバックに入った時も思った。

気持ちいい~

そして今回も。

ヴァイオリンの音色は、とても、心地よかった。





前日の夜は、日付が変わっても練習していた。
録音してみた歌は、あまりの出来の悪さで
何度も繰り返して歌っては録り、を、繰り返していた。


当日は朝10時集合。

久しぶりに商業施設開店前のドアの前で待つ。
開店と同時に5階までエスカレータ。
一番乗り。
私が待機していた入口がスタジオに一番近かっただけで
すぐにみんな登場。

小さなスタジオに飾り付け。

その間、ピアニストさんはバイオリニストさんとロビーで打ち合わせ。

スタジオに小さなテーブル付き椅子を並べる。
カルチャーのスタッフの人と、一般の人が十数人、お客様。

最初の20分ほど、
「サプライズ・ライブ」という名でスタッフの方や一般の方にも聴いていただく。

・ 情熱大陸
・ チャールダーシュ
・ 私の心はヴァイオリン(ヴォーカルが入る)

あとは私たちの内輪のクリスマスミニコンなので
誰もいないはずだったのだが‥
~よろしければ、続いてどうぞ~ という先生のご挨拶に
たった一人‥ お客様が残っていらっしゃった!!


1部

1  私の孤独
2  愛は君のよう
3  小さな汽車
4  あとには何もない
   小雨降る径
5  キャバレー
   愛の讃歌
6  もしもあなたに逢えずにいたら
7  ロマンス
   モンマルトルに帰りて

2部

1  すみれの花咲く頃
2  明日月の上で
   人生は美しい
3  ろくでなし
4  街
5  哀しみのソレアード
   兵隊が戦争に行くとき
6  カンツォーネ
   枯葉
7  友よ目覚めよ
   詩人が死んだとき


ひとり3曲なので、
1部に2曲歌う人と2部に2曲歌う人がいる。
順番は前回くじ引きで。
私はどちらも6番目。
どちらで何を歌うのか?は、当日プログラムを見て、知る。

危なっかしい曲が2曲とも2部で、続けて歌うことになってしまっていた‥


バイオリニストの立ち姿というのは、美しい。
そして、音色も美しい。

1部の「もしもあなたに逢えずにいたら」は
先生のご指導も受けているし
何といってもかなり昔から練習してきた曲。

自分の気持ちに余裕があると
歌っているときもバイオリンの音色を聴くことができる。
前奏はしっかりと。
1番の間は全く伴奏がなかったが
2番から伴奏が入り
とてもいい気持で歌えた。

2曲の時にはMCもはさむように言われている。
どの2曲になるかわからなかったから
おしゃべりも出たとこ勝負(笑)

そして、
「カンツォーネ」はさすがに緊張。
ピアノがどう弾かれるのかもわからない。
私が聞いたことのない調子の伴奏。
ピアノの調子で、入るところを計っていた私はドキドキだった。
このときは残念ながらヴァイオリンを聴く余裕はなかった。
間奏は、主旋律をバイオリンで入れてくださった。
後半、かなり声を張り上げてしまって
コントロールできていない音色になってしまった気がする。
しかし、初めて歌ったにしては上出来、ということにしておこう。

「枯葉」
歌いこんでいないので、何とも、不安な歌いっぷり。
何と、初めて、歌詞をミスってしまった!!
それでも最後まで行き着いて、
歌が終わった後の長い後奏を、とても気持ちよく聴いていた‥
‥ら‥ ??あれ?? もう一度繰り返すの???
という旋律に突入していて
あわてて、出だしが欠けた状態で歌い始めた(笑)
そういう打ち合わせはしていなかったのだが‥
まあいい。
余分に歌わせてもらって、嬉しかった。

2週間の詰め込みにしては、よく頑張った。


‥最近私は自分に評価が甘いようだ(笑)


「カンツォーネ」は、
ほんとは最初の部分を日本語の訳詞で歌いたかったのだ。
それもずいぶん練習したのだが
日本語になるとどうしても音が取れなくなってしまう。
ギリギリまで迷ったが
今回は全部イタリア語で歌うことにした。
いつかそのうちに、最初の部分を日本語訳詞で歌ってみたいものだ。


今回改めて思った。

私は曲になじむのに時間がかかる。
そして、
自分で納得いくまで練習できていない曲は
それだけで心臓がドキドキしてしまう。
完成度とは無関係に。



3回目のクリスマスミニコンは

ヴァイオリンの初体験。

3曲発表も初体験。

MCを入れるのも初体験。


この歳になっても、初体験、は、いろいろできるものなのだ。




当日の服装‥

「オシャレしていらっしゃいね~」ということで‥

オシャレな服、というのが、あまり、ない。
内輪だけなら気にもならないが
バイオリニストさんもみえるし、スタッフの方々も入っていただく。

考えても、ないものは、ない(笑)

黒のぴったりめのパンツ。
黒のハイネックシャツに
フレンチスリーブのベストっぽいセーター
毛の光沢感とモコモコなのが気にいっている。(珍しく)

髪を切ったのでイヤリングはステージ用の大き目のもの。
ネックも、コシノヒロコで見つけた「ヘン」なもの。
普段はこんな大きいのはつけない。
1粒のイヤリングだけ。

ま、いいか~

私は、 こんなものだ。


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by sararaM | 2009-12-22 12:27 | シャンソン | Comments(6)

ヴァイオリン



クリスマス会のネタが続く‥


昨日、先生からTEL

来週のクリスマス会に、ヴァイオリニストが来てくださるという。

前回のレッスンの時にちらっと話はあった。

誰かいないかとあたっているけれど
90%くらいの確率で、ダメだと思う。と。

年の最後に何か楽しいこと、と
先生が考えられたようなのだが‥

その日空いていて、朝の10時に大阪の片田舎まで来てくださる
という奇特な方は、私が考えても、いそうにない。


私たちはヴァイオリンをバックに歌った経験がない。

前回の発表会でも
ピアノ
シンセサイザー
ベース
ドラム
という、贅沢なバックで歌わせていただいている。

が、ヴァイオリンは、先生いわく
とても難しい、そうだ。
音色が人間の声と似ているので
そばで、まったく異なる旋律を弾かれると、自分の音程が危うくなるらしい。
だから、ヴァイオリンは入れてこられなかった。

今回はカルチャーの中のスタジオなので
持ち込める楽器が限定されるので、選択肢に入ったようだ。

私たちはピアノの伴奏で十分すぎるのだが‥



しかも‥

何をどこで、どう間違ったのかはわからないのだが‥

かなり著名な方であるらしい。

コンサートマスターをなさっていたり
楽団の音楽監督だったり
ポピュラー部門では
音楽に疎い私でも知っている有名な歌手と共演されてきていて‥
しかも、俳優さんであるらしい‥
(検索をかけると山ほどヒットした)



何なんだ~っ!!


私は、私たちをよく知ってくださっているピアニストさんの伴奏で
内輪の会だから、と
冒険をする曲目を選んでいるのだ。
ピアノだけでもちゃんと歌えるかどうかわからないのに
初体験のヴァイオリン!



私の、いや、クリスマス会の運命やいかに?!
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by sararaM | 2009-12-10 09:49 | シャンソン | Comments(8)

「Canzone(カンツォーネ)」



クリスマス会で歌う曲の1つに入っている「カンツォーネ」

去年の秋、「想い出のシチリア」を探したとき
ブログのお友達に村上進さんを教えていただいた。
YouTubeで出逢った歌に魅了され、
絶版になっているCDを探して回った。
ある方のご厚意でプレゼントしていただき、聴いた。

その中に、この「カンツォーネ」は、あったのだ。

そこから虜になってしまい、歌ってみたいと思ったが
ちょっと聴いたくらいでは、音が自分に入ってこない。
全く音が取れなかったけれど、ずっと、聴いていた。

声楽家の方のレッスンCDを求めて、自分なりに練習を続ける。

そして、3回目の発表会が終わったこの夏、
真剣に歌詞を覚えようとした。

日本語なら、比較的覚えるのは早い方ではないかと思う。
しかし、相手はイタリア語だ。
全く知識のない私には、意味のないカタカナの羅列にしかすぎない。
意味不明なものの丸覚えは、不得意中の不得意。

この8月、ほとんど朝から晩まで
何をしていても歌詞カードを持ち歩き
呪文のように、覚えにかかった。

学生時代から、暗記科目は不得手だ。
だから、理解すればできる(と思っていた)理系へ進んだのだ。


何日も何日も、ざるの頭に水を汲み入れているような作業。
それでも、半月くらいしていると
何となく、部分部分が、引っかかってくるようになる。
で、丸1か月。
何とか、最後まで暗記は終了!

ということで、
「カンツォーネ」に関して、今から暗記の必要はない。(はず)
(今からできるようなシロモノではない)



が‥



実は、先日のレッスンで
「枯葉」で時間を使い果たした私は
「カンツォーネ」を1度も歌えなかったのだ。
もちろん、メロディ付き伴奏もなければ、伴奏ももらっていない。
何より、ピアノで一度も歌ったことがないのだ。

そんな状態で、この難しい曲をやるのか?!

レッスン後のお茶の時間に、先生にどうしよう?と尋ねると
歌ってかまわない、とおっしゃる。
Keyは今までの歌からで、任せてね、とのこと。

ギョエーッ!!

何とすごいことをOKしてくださるのだ?!

さすがにマズイのでは?と、自身は思ったのだが
発表会での選曲としては「合ってない」と却下されている。
ここで歌ってみなければ、日の目を見ることがないかもしれない‥

大失敗をする恐怖より、歌ってみたい気持ちの方が勝ってしまった。


私は、何と大胆になってしまったのだろう!!


練習してきた「カンツォーネ」を歌えることに、実は、わくわく、しているのだ。

(結果、泣いているか笑っているかは、後日のお楽しみ~(笑))




ルゼルさんのブログより転載


☆『カンツォーネ / CANZONE』は’68年のサンレモ音楽祭で
ミルバとアドリアーノ・チェレンターノによって歌われ3位に入賞した名歌です。
日本ではミルバのバージョンがよく知られていますが、
イタリア本国ではアドリアーノ・チェレンターノと
作曲者ドン・バッキーのバージョンが大ヒットしてNO.1ヒットになっています。


ミルバ


ドン・バッキー



‥私は上のお二方より、村上進さんの「Canzone」の方が好き!!
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by sararaM | 2009-12-08 12:09 | シャンソン | Comments(2)

「枯葉」



さて、6曲。

自分が選んできた曲に順をつけて1~6まで書く。


私が持っていった曲は‥

 「もしもあなたに逢えずにいたら」
 「枯葉」
 「カンツォーネ」
 「雪が降る」
 「哀しみのソレアード」
 「モンマルトルに帰りて」
 「私の孤独」
 「この胸のときめきを」
 「ある日恋の終わりが」
 「愛の讃歌」

「もしも~」だけが決定で、
あとは、もしぶつかったり、独習した曲はダメ、と言われたときのために
多い目に譜面を持って行った。

「枯葉」も、メロディ付き伴奏はみつからなかった。
クラス全員で声をそろえて
 あ・れ・は・と・お・い・お・も・い・で~
と、練習しているテープだけ、あった(笑)

「カンツォーネ」は、村上進さんのCDで魅了されてしまった曲。
テノールの声楽家の方のCDをもとに、全くの独習。
そういうのも、「Keyを決めるときに流すからかまわない」、と言われて、選ぶ。


ということで、あれこれ迷ったが
この季節「枯葉」をちゃんと歌ってみたい、のと
あこがれの「カンツォーネ」を、ピアノ伴奏で歌ってみたい、のとで
上から3曲を申請した。


枯葉は、まったく勉強せずにマイクを握る。
何となくメロディが入っているつもりで歌い始めたら
えっえっえっーー!!!
メロディは違って覚えてしまっているは、リズムはわかっていないは‥
これは、どうしようもない。

「わーわーわーわー 先生! やめます!!」
「これは選択ミスです。今からではどうにもならない!!!」

マイクを握ったまま、叫ぶ!

「ちゃんと伴奏入れたげるから、大丈夫。歌えるって。」

と、先生。

瞬間、いろいろなことが頭の中を駆け巡るが
この機会を逃せば、「枯葉」を練習する機会はしばらく巡ってこないだろう
と‥ 

「頑張ってみます‥」と、返事をしてしまった。

なじむのに時間がかかる私が2週間で暗譜!
あーーーーー なんちゅうことを言ってしまったのだ‥

しかし、先生に曲を自分から出した場合、
よほどのことがない限り、引き下げはできない(何となく)
歌えるであろう曲に差し替えるよりは
め、いっぱいやってここまででした、の方がいいだろう。



我が家の欅は、もうほとんど葉が散ってしまっているが
私の頭の中は

 ♪ 金色の~ 枯葉 散る~ ♪

で、いっぱいなのだ。
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by sararaM | 2009-12-06 17:31 | シャンソン | Comments(6)

「愛の讃歌」



今週持っていく6曲を探していて
習い始めた当時のカセットを引っ張り出した。

最初はICレコーダを持っていなかったので、
小さなカセットを持って行って録音していた。
テープは、長時間ので録ると、
伴奏など聴くとき手間がかかるので
10分テープを何本も持参して
片面1曲、で録った。

だから本数だけはたくさんあるようにみえる。


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1番最初に習ったのが「愛の讃歌」
2回目のレッスンで、一人ずつ前に出て歌っている録音があった。
そのころは、歌う前に「何か一言」も、つけている。

再生してみると、懐かしいコメント。
場違いなところに来てしまった‥
というようなことを話している。
それに続く「愛の讃歌」‥

ところどころで声が震えているのがわかる。
確か、足も震えていたはずだ。

その頃は
永田文夫さんの ♪ 空が崩れ落ちて~ という訳詞があることも知らず
岩谷時子さんの ♪ あなたの燃える手で~ 
が、「愛の讃歌」であると信じて疑わなかった。

だいたい、日本語の歌詞に何種類もあるなんて、思ってもみなかった。

3年が過ぎて、それほどうまくなったとは思わないが
声が震えることだけはなくなった。
(まだ、場合により、足が震えることはある)
ステージに上がり、マイクを持つことにも動じなくなった。

単に、場慣れして、面の皮が厚くなっただけかもしれない(笑)


「愛の讃歌」は、一度ちゃんと歌いたいと思っている曲。
でも、これ、私には難しい。


探していたのは「枯葉」。
「愛の讃歌」の次に習った。
この季節になると、歌えたらいいな、と思ってしまう曲だ。

でも、「枯葉」の伴奏はあったのか、なかったのか、
テープの中には見つからなかった。

一人ずつ、通して歌うところまで行かなかったはずなので
もしかしたら、伴奏もなかったのかな?
いや、「メロディ付き伴奏」なしで練習ができるはずがないから
どこかにあるのだとうけれど‥



6曲は、まだ決められていない。
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by sararaM | 2009-12-02 10:02 | シャンソン | Comments(2)