歌の1コマのように


学校祭の準備で忙しい校庭で
あなたとばったり出会った。

あなたはいつものように「よっ!」と片手をあげて。
「明日、誕生日。プレゼントはレコードでいいから」
言い残したまま、行きすぎた。

ちょっと待ってよ。
明日って言われても‥
レコードって言われても‥

悩んだ挙句
帰り道でデニム生地を買う。

そのころ誰もが待っていた「シケ単」
そのカバーをつくろう。
ミシンがけして、イニシャルをステッチ刺繍で入れる。
生まれて初めての、お手製のプレゼント。

翌日、
何でもないことなのに
すごく照れてしまって
あなたの教室の前を何度も行ったり来たり。
結局、友人に託した。

次に顔を合わせるまで
どれほどどきどきしたことだろう。

その翌日、廊下ですれ違うとき
「ありがとう」と、あなた。
「お誕生日おめでとう」と言いそびれた私。

それから何十年?
忘れたことのない、今日という日。

その時のシケ単カバーは行方不明らしいけれど
あなたは知らない。

あの時、
おそろいのカバーがもう1つあったことを。
そして
それが今も、私の手元に残っていることを。


お誕生日おめでとう。

今年も元気で、生きていてね。
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by sararaM | 2008-09-18 00:17 | シャンソン | Comments(4)

Commented by sarah000329 at 2008-09-18 10:55
もしかして・・・・・・・・・ それが今は旦那様ですか??(*^^*)
Commented by sararaM at 2008-09-18 11:54
☆ SARAHさん
あはは。違います。これは高校時代の片想い。
ガラス細工のような、想い出です。
夫と出逢うのは、ここからまだ数年もあとのことでした(笑)
Commented by sarah000329 at 2008-09-20 23:48
あら~ そうなんですね。
でも、高校時代の片思いの人の誕生日をまだ覚えていたなんて
とっても素敵です。
私は前の彼の誕生日も覚えてないかもです。。。 笑
Commented by sararaM at 2008-09-21 18:15
☆ SARAHさん

あら!
SARAHさんは意外に淡白?
私、外へ出さないからか、「忘れない」(笑)