再度「黒い鷲」


以前に、「黒い鷲」を練習していることを書いたが、もう一度。

私がこの曲を知ったのは、
グループレッスンの発表会の選曲をしているとき、
別のところで5年ほどシャンソンを習っていた人が
「ずっと、この曲を歌ってみたいと思っていたのですが‥」
と、先生に申し出たとき。
先生は「やってみたいのなら、かまへんよ」と、彼女の発表曲に決まった、そのとき。

私は、曲についてはほとんど何も知らないので、
その頃は、レッスンから帰るととにかくネットで検索をかけて調べるということをしていた。

「黒い鷲」も帰ってすぐに調べた。
そこで、ポップスアレンジだと思うのだけど(定かではない)
フランス語で歌っている曲を見つけてダウンロード。
それが、初めての出会いだった。
歌詞の意味ももちろんわからなかったが
「あら、いいわね~」という感触。
それから、何度も聴いていた。

発表会へ向けて本格的に練習が始まったとき、
先生が、
この「黒い鷲」はプロがコンサートで歌うときも苦労する難しい曲だ、と言われていた。
(黒い鷲の彼女はずい分凹んでいたが、ちゃんと発表会で歌いきった)

何が難しいのか、ということは、発表会後、
私が個人レッスンで、練習をお願いして初めて、だんだんわかってきたように思う。


先日、先生のライブに行った時、
先生は私のために「黒い鷲」を歌ってくださった。
そして、最近ネット上で存じ上げることになった東京のシャンソン歌手の方が、
特別な意味を込めたコンサートで、最後の曲として「黒い鷲」を歌われたことを知った。

たぶん「黒い鷲」は、誰の人生にも舞い降りてくるのだ。
それは、熱い恋であったり、生死であったり、大きな岐路であったり‥
するのだろう。
歌い手は、自分の「黒い鷲」を歌う。
そして、聴き手に、聴き手ひとりひとりの「黒い鷲」を心の中に見せる。
だから難しいのだ‥ そんなふうに改めて思った。

曲の内容をイメージするとか、そんな生易しいものではなく、
その人自身の人生の「黒い鷲」をそのまま曲に載せて、聴き手に届ける。
届けられるだけの歌の力を必要とする。
だから難しいのだ‥

「思い」は必然だが、それだけでは届けられない。

シャンソンに出会って、まだ1年の私なりの解釈。
あと5年たつと、また変わっているかもしれないが。
[PR]

by sararaM | 2007-11-05 10:43 | シャンソン | Comments(0)