ほんとうのシャンソニエ?


シャンソンをきかせてくれるお店を、シャンソニエと呼ぶらしい。

こういうことも、シャンソンのお稽古に行って初めて知ったことだし、

街なかに、意外にライブハウスが多いことも初めて知った。


あるプロのシャンソン歌手のブログで「お客のプロ」という言葉を読んだ。

もう何十年もいろいろな歌手の声や歌を聴き、

シャンソニエに足を運び、ごひいきの歌手を応援している、

そういう耳の肥えた方々がおられるらしい。

何となく「宝塚」のイメージ?

で、そういう方々の前で歌うときは歌手も緊張する、とか。

そこまでは、私も納得できるのだ。

ただ、その方は、

‥‥‥‥‥‥

最近シャンソン業界は素人のご婦人方のエネルギーなくしては成り立たない状況だが、

本当のシャンソニエはそれとは別のところにある。

‥‥‥‥‥‥

と、書いておられる。

私は、とても哀しい思いがした。



私は、素人のご婦人方、の一人だ。

シャンソンそのものも知らなかったし、ライブにも夜は出て行けない。

それでも、この1年、シャンソンにであって、

シャンソンに向かうことに、真面目に一生懸命に努力してきた。

友人たちは、シャンソニエに出向き、生の歌に触れ、感動して帰ってくる。

でも、プロの方は、それを「ほんとうのもの」と思っておられないのか?

それは「ニセモノ」なのか?

シャンソンを知り尽くした客の前で歌うことに力を注ぐのなら、

素人である私たちは、ただの生活の糧でしかないのか?

何も知らない素人の客に、どれほどの大きなものを伝えられるか、ということなど、

考えないのか?

値打ちがないのか?


私たちの発表会に来てくれた人たちは、

ほとんどがシャンソンも初めて、ライブハウスも初めて、の人たちだった。

その人たちを前に、先生は最後に1曲だけ歌った。

私の友人は、先生の歌を聴いて、泣いた。

涙が止まらなかった、と言っていた。

それは、「ニセモノ」ではないだろう?

耳の肥えた客に賞賛を浴びるより、よほどすごいことだと私は思う。

1つの曲が、1人の人間の明日からの勇気になることもありうる。

音楽の大きさはそんなところにあるのではないか。

歌手を応援することができるような、恵まれた一握りの人たちのためのものではあるまい。

特にシャンソンは、フランスの民衆の中で生まれてきた曲のはずだ。

雑多な人々の気持ちを載せて、受け継がれてきたはずだ。


1つの曲に、気持ちを載せて歌えるプロの方を、私は尊敬していた。

みんながみんな、素人を軽く扱っているのではないだろうが、

私は、この一文に触れて、とても哀しい思いがした。
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by sararaM | 2007-10-09 14:57 | シャンソン | Comments(10)

Commented by sarah000329 at 2007-10-17 11:51
私はシャンソンが何か知らない人にこそ、聞いてもらう事が一番大切だと思っています。
ある歌手は言いました「素人や酔っ払いが一番怖いんです。その人達は知らないだろうとたかをくくっていると、とてもするどい意見を言ってくれるんです」
相手がその歌に精通していようが、いまいが一生懸命魂をこめて歌うのが本当のプロだと思っています。
Commented by sararaM at 2007-10-19 22:06
☆SARAHさん

プロの方からのコメント、ありがとうございます。
そのように言っていただくと、ほっとします。
シャンソンに出会ってちょうど1年です。
素人なりに、少しでも気持ちを曲に載せられるよう、頑張ります。
Commented by a-ki at 2008-01-30 12:00 x
はじめまして。リンク辿ってきました。
多分σ(‥;)もそのブログ読んでると思うんだけど、それって「ご婦人方が出演者になりたがる」ことを言ってるんだと思ってたよ。
来てくれるオトモダチがそれなりの数いるなら前歌を歌わせてくれるようなお店もあるし。
そんな人ってここぞとばかりに派手なドレス着てる人が多いんだよね。
Commented by sararaM at 2008-01-30 23:38
☆ a-ki さん
はじめまして。
マイミクさんのコメント欄でお会いしている方でいらっしゃいますよね。
超初心者のブログへおいでいただき恐縮です。

あの文面は、そのように捉えるのですか?
私はストレートに、聴き手としての資質を言われているのかと思いました。
いつも、とても元気な文で楽しみに読ませていただいていた方だったので、よけいに哀しい気持ちがしたのでした。
私自身、知識も素養もなく、ライブを聴いた経験も殆どなく、というような人間ですから、そういう聴衆を相手にするときは緊張感もないのだろうか?と受け取ったのです。
誤解なのかもしれませんね。
Commented by a-ki at 2008-01-31 12:02 x
ここに書いたのは「σ(‥;)の取り方」だから
書いた人がどう意図したのかはその人に聞かなきゃわかんないけどね。
文章の受取り方って読む人によって違うから正解はないんじゃないかとも思うけど。

歌い手さんっていろんな人がいるけど、σ(‥;)が聞きに行く範囲では初めてとか初心者なお客さんを大事にする人多いよ。
その人が「出張のついでに初めて(こんなジャンルの)お店に来た」って人でも。
(常連のお客さんを放っぽってその人と話しているような場面も結構見かける)
Commented by sararaM at 2008-01-31 22:42
☆ a-ki さん
あの文を読んだとき、直接コメント欄に書こうかと迷いました。
率直に伺ってみてもよかったのかもしれません。
プロがプロと勝負したいのは十分理解できますし
それを否するつもりは毛頭ありません。
ただ、素人にも素人なりの一生懸命さがあって
それに対しては向き合っていてほしいという気持ちでした。

私のような初心者にも、丁寧なアドバイスをくださったりして、
優しく親切な方がたくさんおられるのは体感しています。
だからよけいに、何で?、と思ってしまったのでした。
Commented at 2008-02-25 16:21 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sararaM at 2008-02-26 00:25
☆ ・・・さん (名前は書かない方がいいのでしょうか?)

気にかけていただき、ありがとうございます。

私にしても、夜のシャンソニエもあまり知らないし、
ましてや深夜の「ほんとうの」ものなど、覗いたこともありません。
だから、真意はわからないまま書いていましたから。

「ご婦人方」は、自分が歌うようになって、
聴きに行き始めた、という人もよく聞きます。
そういう意味では、少し違っているところもあるのかもしれません。
Commented at 2009-02-02 11:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sararaM at 2009-02-02 13:37
☆ ‥さん  
それからもずっとブログを読んでいます。
とっても気持ちのいい、個性的な方なのです。
「古き良き時代を懐かしむ‥」そんな感覚だったのかな?
と、思ったりもします。