追っかけ(笑)
これは、もしかして「追っかけ」と呼ぶのだろうか‥
冬の頃、初めて先生のソロライブに行った。
その時のテーマは「ピアソラ」だった。
私はもちろん、ピアソラというのが人の名前だとも知らなくて、
当日までにネットでいろいろ調べたりしていた。
先生の歌に圧倒された、という件は今回はおいておいて、
私はそのライブのピアニストに魅了された。
たまたま座った席が、ピアニストの手元がよく見える席だった。
ピアソラの「リベルタンゴ」
私でもヨーヨーマのテレビCMで聞いた事がある。魅力的な曲だと思っていた。
ピアニストの指は鍵盤の上を、時には流れるように、時には激しく、舞う。
ピアノの音に聞き惚れたのか、指先に見惚れたのか、自分でもよくわからない。
そこからあとは、ピアニストに釘付けになってしまった。
家に帰ってすぐ、ネットで検索をかけたが、HPもブログもないようだった。
いろいろなシャンソン歌手の伴奏者としてライブの記事があるか、
ある文化講座での講師としての名前くらいしか見当たらなかった。
もう一度、聴きたい(見たい、かもしれない)と強く思った。
こんな感覚は初めてだ。
今まで、歌手やタレントのファンになったことはない。
コンサートに行きたいと思った歌い手もいない。
でも、とにかく、この人のピアノを聴きたかった。
あちこち探す中で、あるライブハウスのお昼の「あなたも歌えます」というコーナーで、
ピアニストとして名前を見つけた。
私は、夜は出ることはないので、これしかない、と。
シャンソンを練習中の人がプロのピアニストの伴奏で歌わせてもらえる、というコーナー。
習い始めて3ヶ月だった私には歌うなんてできないが、
入場料?を払えば聴かせてはもらえるだろう、と思った。
先生のライブから4日目。
私は2時間の道のりをかけて、Kさんに逢いに?行った。
Kさんのピアノは、とても魅力的だった。
いろいろな人が歌っているのだが、私にはピアノしか聴こえない(笑)
その日は、ピアノに酔いしれた。
聴くだけ、というのは雰囲気的に難しかったのでカラオケを作ってもらうことにした。
これなら、歌わなくてもいいし、歌って失敗してもかまわないらしい。
発表会の曲目として決まっていた「青空に住もう」をお願いした。
初めてなので「お任せ」で弾いてもらう。
何もわからない私が、その伴奏を聴くと、
「ほら、ここから出るんだよ」とか「ここからだんだん盛り上げて」とか、
そんなふうに言ってもらっているように感じた。
練習でテンポが崩れたり、うまく乗れなくなった時にはKさんの伴奏に戻って練習した。
だから、このピアノ伴奏は、発表会までずっと私のお守りになった。
そんなことからスタートして、
2ヶ月に1度のKさんが来られる日には、私はそのライブハウスへ足を運んでいる。
自分が歌うことは二の次で、目的はピアノを聴くために(笑)
もっといっぱい「追っかけ」たいけれど、これが精一杯。
Kさんに伴奏してもらえるように必死で練習している、
というのもホントのところかもしれない(笑)
by sararaM | 2007-08-23 22:51 | シャンソン | Comments(0)