黒い鷲 私のストーリー


「黒い鷲」について、再構築してみた。

以下は、私が創ったストーリーだ。

‥‥‥‥‥‥‥‥

そこは、落ち着いた感じのジャズバーのカウンター
邪魔にならない程度に、ジャズのサウンドが響いている。
とりとめもない話をしていたのだが、
女はふと、隣の男に言ってみたくなる。
10年、いや、もっと前だったか‥
「いつか、忘れたけど‥」


ある日目が覚めると、そこは荒野だった。
何もない。そこに自分だけが、いた。
自分の存在の意味が見えなくなって、生きている値打ちがわからなくなって、
自分が今まで立っていた足元が、急に音を立てて崩れていった‥
そんな気持ちの日々が続いていたから
何の不思議もなかったとは言えるのだけど。

夕刻。空は一面灰色。
が、突然、その灰色の空が割れた。
白い光が差し込み、そこに大きな鷲が姿を現した。
翼を広げて、弧を描きながら、私の目の前に降り立った。
瞳は赤く燃え、漆黒の翼をマントのように羽織っている。
肩にとまった、と思ったら、私は、その漆黒のマントに包まれていた。
鷲はささやく。
私の耳元で、ほほを寄せて、甘く優しく、しかし強い意志を込めて。
「僕と、帰ろう。ずっと待っていた。」

ああ、この鷲につつまれたまま一緒に行けば、
どれほど安らかであろうか。
この鷲は、私を待ってくれていたのだ。
私のいるべき場所はそこにあるのかもしれない。

けれど、私は動けない。
この世界で、私が存在する値打ちはほんとうにないのか?
あなたは、私を必要とはしないのか?
目の前にいないあなたに叫ぶ。
ちがう!ちがう!私はあなたを愛している!それは真実だ!

やがて、鷲は消えていった。
白い光も、なくなってしまった。
あたりはだんだん闇に包まれていく。
私は歩き始めた。見えないあなたに向かって。


ね、あなた。
私は鷲とともに行けばよかったのかしら?
でも、私は今、あなたとここにいる。
これが現実なのよ。
でも、鷲は降りてきた。私の元へ降りてきたのよ。
その気持ちは今も残ってる。消えずに残ってる。
それでも私は、ここにいることを選んだ。
わかる?わかってくれる?
酔いが‥ 回ってきた。

‥‥‥‥‥‥‥‥
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by sararaM | 2007-08-10 11:52 | シャンソン | Comments(0)